各用語の最後に、本書でその用語が使われている頁数が記載され、主だって描かれている頁は、太字になっています。また、各用語の説明のさい、他の箇所で別の用語の説明がなされている場合、その用語に(→)の記号が付されていますので、その用語の説明を参照してください。

連合

幼児が自分の手の動きを注意深く見つめているとき、「速く手が動けば、その手の動きの視覚像の変化も同じように速く動き、ゆっくり手が動けば、その手の動きの視覚像の変化もゆっくりした動き」として見えます。手が動くときの運動感覚の変化とその動きの視覚像の変化とが、ぴったり対応しており、速い手の動きのときの運動感覚とゆっくりした手の動きの視覚像が合致することはないのです。このような「運動感覚と視覚」の間に「運動感覚と視覚」「運動感覚と視覚」…「運動感覚nと視覚n」といった対(つい)になった結びつきがみられることを、「対化する連合」が生じているといわれます。意識にのぼらない受動的志向性の統一である受動的綜合において連合が生じているといわれるのです。

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